R3.10.18 『梅田から大淀界隈を巡る 現在と過去を行ったり来たり』

うめきたプロジェクト

JR大阪駅北側の旧梅田貨物駅(24ヘクタール)跡地について、2004(平成16)年に「大阪駅北地区まちづくり基本計画」が決定し、「うめきた1期・2期(うめきたプロジェクト)」が始動。

1期区域(7ヘクタール)は「グランフロント大阪」が2013(平成25)年に完成し開業。

 2期区画(17ヘクタール)2018(平成30)年に9社の企業グループが開発事業者に決定し、計画では「北街区」「南街区」「都市公園」「西口広場」の4つで構成し、全体で約8ヘクタールの「みどり」が確保される。2027(令和9)年春に全体が開業予定。

 また、JR東海道線支線地下化・新駅設置工事が「うめきた2期」地区内の西端にて、2023(令和5)年春に開業予定。 

地下化・新駅設置により、関空・和歌山方面からのアクセスが一段と向上することとなり、2031(令和13)年にはJR難波駅・南海新今宮駅間を結ぶ「なにわ筋線」の開業を予定。

梅田スカイビル

 

地上40階・地下2階、高さ約173m、設計は原広司氏で1993(平成5)3月に完成。 

その独特な形状により大阪のランドマーク的な観光名所で、世界中の建築物トップ20の一つに選出され、パルテノン神殿、コロッセオ、サグラダ・ファミリア等の世界的な建築物と同等に世界的に有名な建築物である。

 

建物は東棟と西棟の2棟構成で、それを連結した頂部には円形の空中庭園展望台がある。この空中庭園は、地上で組み立ててからワイヤーロープでつり上げる「リストアップ工法」にて施工された。

新梅田シティにある「希望の壁」

 

 

 新梅田シティ東側に巨大な緑の壁があり、2013(平成25)11月に完成した「希望の壁」です。建築家の安藤忠雄氏の発案による巨大緑化モニュメントです。

八阪神社(やさかじんじゃ)

       通称:大仁八阪神社

 

 主祭神は素盞嗚尊(すさのうのみこと、須佐之男命)、相殿(あいどの、同じ社殿に二柱以上の神を合祀すること)としては、天御中主神(あめのみなかぬしかみ)・天照皇大神(あまてらすおおみかみ、天照大御神)・熊野大神(くまののおおかみ)の三神。 

 創建は鎌倉時代(11901198)とも室町時代末期ともされている。

 

王仁(わに)博士は、4世紀に応神天皇の招待を受け百済から渡来し日本に論語や千字文を伝えた。

 伝王仁墓及び王仁塚は枚方市藤阪東町にあるが、それとは別にこの八阪神社のすぐ近くに王仁博士の墓が存在したと伝えられており、この辺りの町名も以前は大仁(だいに)町であった。

 この大仁の名は王仁博士に因むと伝わり、また「王仁」という字名もあったとのこと。 

 「王仁の墓」と伝えられる塚は、1912(明治45)年に素盞嗚尊神社に祀られた。

   現在の社殿は1972(昭和47)年に再建。

勝楽寺

 

 山号:長慶山 宗派:黄檗宗(おおばくしゅう、日本三禅宗の一つ、もとは中国臨済宗の一分派) 本尊:釈迦如来

 本寺は聖徳太子の創建で初めは「正楽寺」といい、戦国末期に三好長慶が復興し「長慶山正楽寺」と称す。

 1687(延宝6)年に京都嵯峨野の僧竹厳(ちくがん)和尚が、大坂船場の豪商助松屋の八木忠兵衛宅良の篤い援助を受け復興。

 その後、三好長慶の由緒に因んで「勝楽寺」に改称。

 境内には、世界初のテレビアンテナを発明した八木秀次博士や江戸時代後期の文人で大坂の代表的な地誌「摂津名所図会大成」著者の暁鐘成の墓などが存在。

素盞嗚尊神社(すさのおじんじゃ)   

       通称:浦江八坂神社

 

 御祭神は素盞嗚尊(すさのうのみこと) 浦江村(現在は鷺洲と大淀の一部)の鎮守として室町時代に既に存在。以前は牛頭(ごず)天王社とも祇園社とも称されたが、1872(明治5)年に素盞嗚尊神社に改称。氏子からは「浦江の八坂さん」と親しまれている。

 境内にある王仁神社は、大仁(だいに)村にあった王仁の墓と伝えられる塚を1912(明治45)年に移設。

 また、境内には大淀区(現在の北区)出身で出羽海部屋所属の山錦善次郎(最高位東関脇)1938(昭和13)10月に寄進した玉垣が存在。 現在の社殿は1977(昭和52)年に再建。

福島聖天 了徳院

 

 正式な寺名:如意山了徳院 東寺真言宗の寺院で創建年は不明

 本尊:准胝観世音菩薩(じゅんでいかんぜおんぼさつ、じゅんていかんぜおんぼさつ)・十一面観世音菩薩(大聖歓喜天(かんぎてん))

 1736(元文元)年に高野山善寿院の宥意上人(ゆういしょうにん)が入寺して堂宇を再興。 

古来伏見宮の祈祷所で本堂に歓喜天を安置。この歓喜天は浦江村がまだ海岸だった頃に漁師の網にかかって海中から出現したと伝えあり。

 

 境内には亀の池の「かきつばた」や「野田藤」の古木があり、松尾芭蕉の句碑もある。

 表門からJR福島駅に続く「福島聖天通り商店街」は聖天了徳院への参拝道であり、心斎橋筋・九条新道・十丁目筋(現天神橋筋)とともに戦前は大阪の四大商店街として発展した。        .

 

 案内人北区ボランティアガイド ヤジ馬ヤジ北